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活用事例

【2026年義務化】ストレスチェック50人未満の企業が今すぐやるべき準備と対応ガイド

2026年3月28日 約14分で読めます
この記事でわかること
  • 2026年のストレスチェック義務化で50人未満の企業に何が求められるのか
  • 義務化に向けて中小企業が準備すべき具体的なステップ
  • ストレスチェックの費用相場と外部委託・ツール選定のポイント
  • 不実施の罰則・行政指導と安全配慮義務のリスク
  • 産業医・実施者の選び方と委託先の落とし穴
  • 高ストレス者対応フローと集団分析の活用法

2025年5月14日、改正労働安全衛生法(令和7年法律第33号)が公布され、ストレスチェック制度の対象が「常時50人以上の事業場」から「全事業場」へ拡大されることが正式に決定しました。施行日は「公布後3年以内に政令で定める日」とされており、最長で2028年5月までに義務化されます。これまで努力義務だった50人未満の企業にとっては、実質的に初めての義務化となります。

「うちは小さい会社だから関係ない」と思っていた事業者も、いよいよ準備を始める必要があります。この記事では、50人未満の中小企業が具体的に何をすればいいのか、罰則・実施者の選び方・委託先の落とし穴・高ストレス者対応まで、実務担当者が必要とする情報をステップバイステップで解説します。

ストレスチェック義務化の背景と経緯

現行制度のおさらい

ストレスチェック制度は、2015年12月に施行された労働安全衛生法の改正により始まりました。現行制度では、常時50人以上の労働者を使用する事業場に対して年1回のストレスチェック実施が義務づけられています。50人未満の事業場については「努力義務」にとどまっていました。

なぜ50人未満にも拡大されるのか

厚生労働省の調査によると、メンタルヘルス不調による休職・離職は企業規模を問わず増加傾向にあります。特に中小企業では、産業医の選任義務がないことも相まって、従業員のメンタルヘルスケアが手薄になりがちです。

また、50人以上の事業場でストレスチェックを実施した結果、高ストレス者の早期発見と職場環境改善に一定の効果があったことが報告されています。こうした実績を踏まえ、全事業場への拡大が政府方針として示されました。

施行スケジュールの見通し

時期 内容
2024年 厚生労働省の検討会で義務化の方向性が示される
2025年5月14日 改正労働安全衛生法(令和7年法律第33号)公布。50人未満の事業場へのストレスチェック義務化が法律として確定
施行日(未確定) 公布後3年以内に政令で定める日に施行(最長2028年5月が期限)。具体的な施行日は今後の政令制定を待つ

改正法は既に公布されており、施行日は政令で確定次第、速やかに発表されます。施行まで猶予はあるものの、実施体制の整備(実施者の確保・ツール選定)には数ヶ月かかるため、今から準備を進めることを推奨します。

不実施の罰則と行政指導

罰則の概要

義務化後にストレスチェックを実施しなかった場合、単に「やっていない」で済む問題ではありません。労働安全衛生法の違反として以下のプロセスで対応されます。

  1. 労働基準監督署による是正勧告・指導:まず行政指導として是正勧告が行われます。定期的な監督・調査や従業員からの申告がきっかけになることが多い。
  2. 改善が見られない場合の罰則:是正勧告に従わない場合、労働安全衛生法違反として50万円以下の罰金が科される可能性があります(同法第120条)。
  3. 民事リスク(安全配慮義務違反):ストレスチェックを実施していなかった状態でメンタルヘルス不調の社員が発生し、休職・退職に至った場合、安全配慮義務違反として損害賠償請求される訴訟リスクが高まります。

「知らなかった」は通用しない

義務化の情報は厚生労働省が広く周知しており、「知らなかった」という主張は難しい状況です。特に従業員のメンタルヘルス問題が発生した際、ストレスチェックを実施していなかったことは「適切な安全配慮を怠っていた」証拠として不利に働く可能性があります。

義務化前であっても、今から取り組みを始めることが従業員への誠実な姿勢を示すことになります。

50人未満の企業が対応すべき5つのステップ

ステップ1:実施体制を決める

ストレスチェックの実施には「実施者」と「実施事務従事者」の選任が必要です。

  • 実施者:医師・保健師(資格のみで可)、または厚生労働大臣が定める研修を修了した歯科医師・看護師・精神保健福祉士・公認心理師。50人未満の場合、産業医の選任義務がないため、外部の医師に依頼するケースが一般的です。
  • 実施事務従事者:調査票の配布・回収やデータ入力を担当する社内スタッフ。人事権を持つ者(社長・人事部長など)は就くことができません。

小規模企業では、外部の産業保健サービスやストレスチェック実施機関に一括委託するのが現実的な選択肢です。

ステップ2:実施方法を選ぶ

ストレスチェックの実施方法は主に3つあります。

方法 費用目安(1人あたり) メリット デメリット
紙の調査票 500〜1,500円 ITに不慣れな職場でも実施可能 集計に手間がかかる、紛失リスク
外部サービス(SaaS型) 300〜1,000円 集計・分析が自動、結果の管理が容易 月額基本料がかかる場合あり
自社開発システム 初期費用150万〜 自社の運用に完全にフィット、他システムと連携可能 初期投資が必要

50人未満の企業であれば、まずはSaaS型の外部サービスを使って小さく始めるのがおすすめです。従業員数が増えたり、自社固有の集計・分析が必要になった段階で、自社開発のシステムへ移行するケースも少なくありません。

FUNBREWでも、企業の成長フェーズに合わせたストレスチェックシステムの開発を手掛けています。既存のSaaSでは対応しきれない業務要件がある場合は、ぜひご相談ください。

ステップ3:調査票を選定する

厚生労働省が推奨する「職業性ストレス簡易調査票(57項目)」が標準です。質問数を減らした「簡略版(23項目)」も認められていますが、集団分析の精度を考えると57項目版を推奨します。

調査票の質問項目は以下の3領域で構成されています。

  • 仕事のストレス要因(A領域):仕事の量・質、対人関係、職場環境、コントロール感など17項目
  • 心身のストレス反応(B領域):活気、イライラ感、疲労感、不安感、身体愁訴など29項目
  • 周囲のサポート(C領域):上司・同僚からの支援の有無、仕事のしやすさ11項目

57項目版を選ぶメリットは、厚生労働省が整備した集団分析ツール(職業性ストレス簡易調査票を用いた職場環境改善のためのヒント集)を無償利用できる点です。詳しい選定ガイドはストレスチェック57項目の質問とは?職業性ストレス簡易調査票の選び方をご覧ください。

ステップ4:実施〜結果通知のフローを整備する

ストレスチェックの実施から事後対応までの基本フローは以下のとおりです。

  1. 実施計画の周知:従業員にストレスチェックの目的・スケジュール・個人情報の取り扱いについて説明する
  2. 調査票の配布・回収:オンラインまたは紙で実施。回答は任意(受検を強制できない)
  3. 結果の通知:実施者から本人へ直接通知。本人の同意なく事業者が結果を閲覧することは法律で禁止
  4. 高ストレス者への面接指導:高ストレスと判定された従業員が申し出た場合、医師による面接指導を実施
  5. 就業上の措置:面接指導の結果に基づき、必要に応じて就業場所の変更・作業の転換・労働時間の短縮などを検討
  6. 集団分析(努力義務):部署単位での結果を集計し、職場環境の改善に活用

50人未満の事業場では労働基準監督署への報告義務がない見込みですが、記録の保存(5年間)は必要です。

ステップ5:社内規程を整備する

ストレスチェック制度の実施にあたり、以下の内容を衛生委員会等で審議・決定し、社内規程として明文化しておくことが求められます。

  • ストレスチェックの実施時期・対象者
  • 実施者・実施事務従事者の選任
  • 使用する調査票の種類
  • 高ストレス者の選定基準
  • 面接指導の申出方法と対応フロー
  • 個人情報の取り扱いと不利益取扱いの禁止
  • 結果の保存方法と保存期間

50人未満の事業場では衛生委員会の設置義務がないため、代わりに従業員への意見聴取の機会を設けるなど、何らかの形で協議の場をつくることが推奨されます。

産業医・実施者の選び方

50人未満企業が抱える「実施者問題」

ストレスチェックを実施するには、医師・保健師などの「実施者」が必要です。50人以上の事業場では産業医を選任する義務がありますが、50人未満では選任義務がありません。そのため、どこから実施者を手配するかが最初の課題になります。

実施者の調達ルート

調達方法 費用感 特徴
産業保健総合支援センター(産保センター) 無料〜 都道府県ごとに設置。産業医・保健師の紹介や相談を無料で受けられる
外部委託サービス(パッケージ) 実施費に含む EAP業者やSaaS型サービスが実施者込みのプランを提供
地域の産業医・保健師と個別契約 月額2〜5万円程度 継続的な健康管理も含めた契約が可能
医療機関・産業医紹介会社 紹介料+顧問料 自社の業種・規模に合った産業医を紹介してもらえる

まず無料で相談できる「産業保健総合支援センター(さんぽセンター)」への問い合わせを推奨します。各都道府県に設置されており、実施者の紹介だけでなく、制度の説明や規程整備の相談にも応じてもらえます。

実施者に確認すべきポイント

  • 労働安全衛生法に基づく資格要件を満たしているか(医師・保健師等)
  • ストレスチェックの実施経験・実績があるか
  • 高ストレス者の面接指導まで対応できるか
  • 結果データの管理・セキュリティ体制はどうなっているか

委託先選定の落とし穴

「安い」だけで選ぶと後悔するケース

ストレスチェックの外部委託サービスは価格差が大きく、1人あたり数百円のものから数千円のものまで様々です。費用を抑えたい気持ちは理解できますが、以下の落とし穴に注意が必要です。

落とし穴1:実施者が「名義貸し」状態

法令上、実施者(医師・保健師等)がストレスチェックの実施に責任を持つ必要があります。しかし廉価サービスの中には、実施者が形式的に名前を貸しているだけで、実質的な関与が薄いケースがあります。高ストレス者が面接指導を希望した際に「対応できない」と言われるトラブルの温床になります。

落とし穴2:個人情報の管理が不明確

ストレスチェックの結果データには、従業員の心身の健康に関するセンシティブな情報が含まれます。Pマーク(プライバシーマーク)やISMS認証の有無、データの保管場所(国内・海外)、サービス終了時のデータ返却・削除方針を必ず確認してください。

落とし穴3:集団分析が「オプション扱い」

安価なプランでは、集団分析レポートが別料金になっているケースがあります。集団分析は努力義務ですが、職場環境改善のための重要なデータです。プラン選定時に集団分析の有無を確認しておきましょう。

落とし穴4:少人数プランがない

多くのSaaSサービスは最低利用人数(10人・20人など)を設けています。10人未満の企業では利用できないサービスも多く、無駄な費用を払うことになりかねません。小規模事業場向けの料金プランがあるかを事前確認してください。

費用の目安と活用できる助成金

ストレスチェック実施にかかる費用

50人未満の企業がストレスチェックを実施する場合の費用感は、概ね以下のとおりです。

項目 費用目安 備考
ストレスチェック実施(外部委託) 年間5〜30万円 従業員数・サービス内容による
医師面接指導 1回あたり1〜3万円 高ストレス者が申し出た場合のみ
集団分析レポート 3〜10万円 外部委託先によっては実施費に含まれる

活用できる助成金

小規模事業場がストレスチェックを実施する場合、以下の助成金を活用できる可能性があります。

  • 小規模事業場産業医活動助成金(独立行政法人 労働者健康安全機構):従業員50人未満の事業場が対象。産業医との契約費用や保健師等による面接指導費用を一部助成
  • 団体経由産業保健活動推進助成金:事業主団体・健康保険組合等を経由して産業保健サービスを受けた際の費用を助成する制度。かつて個別に利用できた「ストレスチェック実施促進のための助成金」は令和4年度(2022年度)に廃止されており、現在は利用できません。

助成金の申請手順や活用できる制度の詳細はストレスチェック助成金まとめ【2026年最新】をご覧ください。

高ストレス者対応フロー

高ストレス者の判定基準

ストレスチェックで「高ストレス者」と判定される基準は、実施者(医師・保健師等)が定めます。一般的には以下の2つの条件のいずれかに該当する場合に高ストレス者と判定されます。

  1. 心身のストレス反応(B領域)のスコアが高い:疲労感・不安感・身体愁訴などのスコアが高いケース
  2. 仕事のストレス要因(A領域)とサポート(C領域)の合計スコアが高く、かつB領域も一定以上:仕事の負荷が高く、周囲のサポートが少ない状況

高ストレス者の割合は一般的に全体の10〜15%程度とされています。

面接指導の申し出から実施までの流れ

  1. 実施者から高ストレス者本人へ結果を通知(面接指導の申し出先も案内)
  2. 高ストレス者が事業者に面接指導を申し出る(1ヶ月以内が目安)
  3. 事業者が医師(実施者または産業医)による面接指導を手配
  4. 医師が面接指導を実施し、就業上の措置に関する意見書を事業者に提出
  5. 事業者が意見書の内容を踏まえ、就業上の措置(配置転換・時短・業務内容変更等)を検討・実施
  6. 措置の内容を記録として保存(5年間)

高ストレス者対応で注意すべきこと

  • 申し出を理由とした不利益取扱いの禁止:面接指導を申し出たことを理由に、解雇・降格・減給・配置転換などの不利益な取り扱いをすることは法律で禁止されています。
  • 面接指導の費用は事業者負担:面接指導にかかる費用(医師への報酬)は事業者が負担するのが原則です。
  • 産業医がいない場合の手配:50人未満の企業は産業医がいないため、外部の医師(地域産業保健センター等)と連携して面接指導を実施します。

集団分析の活用

集団分析で何がわかるのか

集団分析は、部署・職種・年齢層などの集団単位でストレス状況を把握するための分析です。個人情報を特定しない形で実施するため、事業者も結果を受け取ることができます。

集団分析で把握できる主な情報:

  • 部署別のストレス傾向(仕事の量・コントロール感・上司サポートなど)
  • 職場のリスク要因(業務過多・孤立・ハラスメントの兆候など)
  • 前年比較による改善・悪化トレンド

50人未満企業での集団分析の工夫

従業員数が少ない企業では、「部署単位で10人以上」という条件を満たせないことがあります。この場合の工夫:

  • 職種別分析:営業・事務・製造など職種でグルーピングする
  • 年代別分析:20代・30代・40代以上でグルーピングする
  • 全社単位での分析:部署分けはせず全社の傾向を把握する
  • 経年比較:今年と昨年の全社スコアを比較して変化を把握する

集団分析の読み方・活用法についてはストレスチェック集団分析の読み方と数値の見方で詳しく解説しています。

よくある3つの誤解

誤解1:「パートやアルバイトは対象外」

ストレスチェックの対象は「常時使用する労働者」です。週の所定労働時間が通常の労働者の4分の3以上で、かつ1年以上の雇用が見込まれるパート・アルバイトも対象に含まれます。

誤解2:「結果を見て問題社員を特定できる」

ストレスチェックの結果は、本人の同意がない限り事業者は閲覧できません。結果を人事評価や配置転換の材料に使うことも法律で禁止されています。制度の趣旨は「従業員自身が気づきを得ること」と「職場環境の改善」にあります。

誤解3:「実施さえすれば義務は果たした」

ストレスチェックは実施して終わりではありません。高ストレス者から面接指導の申出があった場合の対応義務、結果の5年間保存義務など、事後の対応も含めて法的義務が課されます。「やりっぱなし」にならないよう、PDCAサイクルで継続的に運用することが重要です。

ツール・外部委託先の選び方

50人未満の企業がストレスチェックのツールや外部委託先を選ぶ際のチェックポイントをまとめます。

SaaS型ツールを選ぶ場合

  • 厚生労働省推奨の調査票(57項目)に対応しているか
  • 個人結果の通知機能があるか(事業者を介さず本人に直接通知できるか)
  • 集団分析レポートが出力できるか
  • 少人数プランがあるか(最低利用人数の制限に注意)
  • 実施者(医師・保健師)の紹介サービスがあるか

外部委託先を選ぶ場合

  • 実施者(医師・保健師)が在籍しているか
  • 面接指導まで一括対応できるか
  • 個人情報の管理体制は十分か(プライバシーマーク等)
  • 集団分析と職場環境改善のアドバイスまでサポートしてくれるか

委託先の種類別(SaaS型・産業医・代行業者)の費用・運用比較についてはストレスチェック委託先の選び方|SaaS型・産業医・代行業者を費用と運用で徹底比較をご覧ください。

従業員規模が拡大して既製のSaaSでは対応しきれなくなった場合や、自社の人事システム・勤怠管理システムとストレスチェックを連携させたい場合は、自社専用システムの開発も選択肢に入ります。FUNBREWでは、ストレスチェックシステムの開発実績をもとに、企業の規模や運用に合わせたシステム構築をご提案しています。

ストレスチェック導入支援の実務担当者からひとこと
「50人未満の企業でストレスチェックを導入する際、最も大切なのは従業員の不安を取り除くことです。結果が人事評価に影響しないこと、個人結果は本人にしか通知されないことを丁寧に説明してください。受検率が高い企業ほど職場改善の精度が上がり、離職率の低下にもつながっています。また、義務化を機に一度外部の産業保健総合支援センターに相談することをお勧めします。無料で専門家のアドバイスが得られます。」

まとめ:今すぐ始められる3つのアクション

2025年5月に改正法が公布され、施行日の政令制定を待つ状況です。50人未満の企業が今すぐ取りかかれるアクションは以下の3つです。

  1. 情報収集:厚生労働省の「ストレスチェック制度導入マニュアル」を一読し、制度の全体像を把握する
  2. 実施体制の検討:社内で実施事務従事者を担える人材を確認し、産業保健総合支援センターに実施者の紹介を相談する
  3. ツール・委託先の比較:SaaS型ツールや外部委託先の資料を取り寄せ、自社に合った方法を検討する

義務化の直前になると、外部委託先やツールの契約が集中して対応が遅れるリスクがあります。余裕を持って準備を進めることをおすすめします。

ストレスチェックシステムの導入や開発について相談したい方は、お問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。

ストレスチェック関連の詳しい情報

50人未満の義務化対応をさらに深めたい方は、以下の関連記事も参考にしてください。

よくある質問
50人未満の企業でもストレスチェックは本当に義務化されるのですか?
2025年5月14日に改正労働安全衛生法(令和7年法律第33号)が公布され、50人未満の事業場へのストレスチェック義務化が法律として確定しました。施行日は「公布後3年以内に政令で定める日」とされており、最長2028年5月が期限です。具体的な施行日は今後の政令制定により確定しますが、実施体制の整備には時間がかかるため、今から準備を始めることを推奨します。
ストレスチェックの実施にはいくらかかりますか?
外部委託の場合、年間5〜30万円程度が目安です。1人あたり300〜1,500円の実施費用に加え、高ストレス者の面接指導費(1回1〜3万円)が必要になる場合があります。小規模事業場向けの産業保健関係助成金も活用できる可能性があります。
従業員がストレスチェックの受検を拒否した場合はどうすればいいですか?
ストレスチェックの受検は労働者の義務ではなく、事業者が受検を強制することはできません。ただし、受検率を高めるために、制度の目的やプライバシー保護について丁寧に説明し、安心して受検できる環境を整えることが重要です。
産業医がいなくてもストレスチェックは実施できますか?
50人未満の事業場には産業医の選任義務がないため、外部の医師や保健師に実施者を依頼することで対応できます。ストレスチェックの外部委託サービスには、実施者となる医師の紹介を含むプランもあります。
ストレスチェックの結果を社長や人事担当者が見ることはできますか?
本人の同意がない限り、事業者がストレスチェックの個人結果を閲覧することは法律で禁止されています。結果は実施者から本人に直接通知されます。集団分析の結果(部署単位の傾向)は事業者に提供されますが、個人が特定できない形でなければなりません。
ストレスチェックを実施しなかった場合の罰則はありますか?
義務化後にストレスチェックを実施しない場合、労働基準監督署から是正勧告・指導を受ける可能性があります。改善が見られない場合は、労働安全衛生法違反として50万円以下の罰金が科される可能性もあります。また、メンタルヘルス不調の社員が発生した際に安全配慮義務違反として損害賠償請求されるリスクも高まります。
外部委託先の実施者に求められる資格は何ですか?
ストレスチェックの実施者になれるのは、医師・保健師(資格のみで可)、または厚生労働大臣が定める研修を修了した歯科医師・看護師・精神保健福祉士・公認心理師です。外部委託先を選ぶ際は、これらの資格保有者が実施者として実質的に関与しているか確認することが重要です。
高ストレス者と判定された従業員への対応はどうすればいいですか?
高ストレス者と判定された従業員が面接指導を希望した場合、事業者は医師による面接指導を実施する義務があります。面接指導の結果をもとに、就業場所の変更・作業の転換・労働時間の短縮などの就業上の措置を検討します。面接指導の申し出があったことを理由とした不利益な取り扱い(解雇・降格・減給など)は法律で禁止されています。
集団分析はどの程度の人数から実施できますか?
集団分析は、個人が特定されないよう一定規模以上の集団で実施する必要があります。厚生労働省のガイドラインでは10名以上が目安とされていますが、事業場の実情に応じて判断します。部署単位での分析が難しい場合は、職種別・年代別など別の切り口で集計することも検討してください。
ストレスチェックの記録はどのくらい保存する必要がありますか?
ストレスチェックの結果(実施者が保管するもの)は5年間の保存が必要です。また、労働基準監督署への報告書(50人以上の事業場が対象)も保存しておくことを推奨します。電子データで保存する場合は、改ざん防止・アクセス管理の措置を講じることが重要です。

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