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システム開発

システム保守の費用相場と選び方|"守り"だけで終わらない攻めの保守運用ガイド【2026年版】

2026年3月1日 約9分で読めます
この記事でわかること
  • システム保守の作業内容と4つの種類
  • 月額保守費用の相場(規模別の目安)
  • 保守契約で確認すべき7つのポイント
  • 「安定稼働月は開発に充填」する新しい保守モデル
  • 保守会社の選び方と比較基準
このガイドの関連記事マップ

「システム保守」は領域が広く、知りたいテーマによって読むべき記事が変わります。以下のマップから自分の関心に合う記事へ進んでください。

基礎を理解する

  • 保守と運用の違い — まず押さえるべき基本概念
  • 本記事 — 費用相場と契約全体像(このページ)

費用を最適化する

契約を見直す

攻めの保守へ転換する

システム保守とは何をするのか

システムは「作って終わり」ではありません。リリース後も、障害対応・セキュリティ更新・機能改善といった継続的なメンテナンスが必要です。なお、保守と運用の違いを正しく理解しておくことも大切です。

「保守費用が妥当かどうかわからない」「何にいくら払っているのか不透明」という声は多く、保守契約の見直しを検討する企業が増えています。

この記事では、システム保守の費用相場から契約の選び方、さらに保守費用を「攻めの投資」に変える新しいモデルまでを解説します。

保守業務の4つの分類

種類内容具体例
予防保守問題が起きる前に対処するセキュリティパッチの適用、バックアップ、サーバー監視
是正保守発生したバグや障害を修正画面のエラー修正、データ不整合の修復
適応保守環境の変化に対応するOSアップデート対応、法改正への対応(バージョン管理の詳細はこちら
改善保守機能の改善・追加を行うUI改善、新機能の追加、パフォーマンス最適化

保守契約に含まれる範囲は会社によって大きく異なります。「保守契約を結んでいるのに、ちょっとした修正にも別途見積もりが必要」というケースは珍しくありません。契約前の確認を怠ると思わぬ落とし穴にはまることがあります(保守契約の落とし穴チェックリストで詳しく解説しています)。

システム保守の費用相場

月額保守費用の目安

一般的に、システム保守の月額費用は開発費用の15〜25%(年額)が目安とされています。

開発費用年間保守費用の目安月額換算
200万円30万〜50万円2.5万〜4.2万円
500万円75万〜125万円6.3万〜10.4万円
1,000万円150万〜250万円12.5万〜20.8万円
3,000万円450万〜750万円37.5万〜62.5万円

ただしこれはあくまで目安です。保守の範囲(監視のみか、改善込みか)やシステムの複雑さによって大きく変わります。サーバー保守単体の相場や作業別費用についてはサーバー保守の料金相場と費用内訳で詳しく解説しています。

「開発費の15〜20%」の根拠(IPA基準)

「保守費用は開発費の15〜20%」という数字の根拠は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が公表している「情報システムの信頼性向上に関するガイドライン」にあります。IPAは国内の情報システム維持管理コストのデータを分析した結果として、開発費の15〜20%を年間保守費用の標準的な水準として示しています。

経済産業省の「DXレポート」でも、老朽化システムの維持管理コストが開発費の20%超に達している企業が多いと指摘されており、15〜20%は業界全体の実績に基づく数値です。

根拠内容示す数値
IPA「情報システム信頼性向上ガイドライン」国内企業の維持管理費データを分析開発費の15〜20%/年
経産省「DXレポート」老朽化システムの維持管理コスト実態調査開発費の20%超の企業が多数
日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)IT投資実態調査保守運用費は総IT予算の40〜60%

業種別の相場差や算出根拠の詳細はIPA基準15〜20%の根拠と業種別相場一覧で計算式付きで解説しています。

保守費用の算出方法(具体的な計算式)

実際の保守費用は以下の計算式で算出できます。

年間保守費用の計算式:
年間保守費用 = 開発費用 × 保守費用比率(15〜20%)
月額保守費用 = 年間保守費用 ÷ 12

計算例:
開発費 500万円のシステム → 年間75〜100万円 → 月額6.3〜8.3万円
開発費 1,000万円のシステム → 年間150〜200万円 → 月額12.5〜16.7万円

ただし、以下の要因で保守費用比率が変動します。

要因保守費用比率への影響目安
システムの複雑度が高い比率が上がる20〜30%
24時間365日監視が必要比率が上がる20〜25%
法改正・制度変更が頻繁な業界比率が上がる20〜30%
安定稼働・変更が少ない比率が下がる10〜15%
クラウドネイティブ(インフラ運用が少ない)比率が下がる10〜15%

費用の内訳

月額保守費用の内訳は、おおよそ以下の配分になります。

項目割合内容
サーバー・インフラ監視20〜30%死活監視、リソース監視、ログ監視
セキュリティ対応20〜30%パッチ適用、脆弱性対応、アップデート
障害対応15〜25%バグ修正、緊急復旧、原因調査
軽微な修正・改善15〜25%UI修正、文言変更、機能微調整
管理・レポート5〜10%月次レポート、定例MTG

保守契約で確認すべき7つのポイント

保守契約は「結んで安心」ではありません。以下の7つのポイントを必ず確認しましょう。契約形態そのものの選び方(月額固定/従量制/ハイブリッド)は契約形態の比較で解説しています。

1. 対応範囲の明確化

「保守」という言葉の定義は会社によって異なります。監視だけなのか、軽微な修正も含むのか、機能改善まで対応するのか。曖昧なまま契約すると、後から「それは保守の範囲外です」と追加費用を請求されます。

2. 対応時間とSLA

障害発生時の対応時間(SLA)を確認しましょう。「翌営業日対応」なのか「4時間以内に初動」なのかで、ビジネスへの影響が大きく変わります。土日祝日や営業時間外の対応可否も重要です。

3. 月間対応時間の上限

多くの保守契約には「月○時間まで」という上限があります。超過した場合の単価や、繰り越しの可否を事前に確認しておきましょう。

4. セキュリティ対応の頻度

セキュリティパッチの適用頻度は「月1回」なのか「随時」なのか。脆弱性が発見された際の緊急対応フローも確認すべきです。

5. 契約期間と解約条件

最低契約期間、解約の通知期限、中途解約時のペナルティの有無を確認しましょう。引き継ぎ時のドキュメント提供義務の有無も重要です(保守引き継ぎの進め方も参照)。

6. 担当者の体制

開発した人がそのまま保守を担当するのか、別チームが対応するのか。担当者が変わると、コードの理解に時間がかかり、対応スピードが落ちます。万が一、開発会社が倒産・連絡不能になった場合のリスクも考慮しておきましょう。

7. レポートと改善提案

月次レポートの有無、内容、改善提案が含まれるかどうか。「問題なし」の一言レポートでは、保守費用の価値を実感しにくくなります。

保守費用を「攻めの投資」に変える新しいモデル

従来のシステム保守は「保険」としての役割が中心でした。障害が起きたときに対応してもらうための費用。何も起きなければ、正直に言って「払い損」と感じることもあるでしょう。

しかし最近では、安定稼働月の保守工数を新機能の開発や改善に充填するというモデルが登場しています(充填型保守モデルの詳細)。

従来型と充填型の比較

項目従来型の保守充填型の保守
安定稼働月何もしない(費用だけ発生)保守工数を開発に充填
ちょっとした改善別途見積もりが必要月額の範囲で対応
費用の価値「保険」として割り切る開発投資として可視化
経営者の満足度「何も起きなくてよかった」「今月はこの機能が追加された」

この充填型モデルでは、保守費用の中にあらかじめ開発工数が含まれています。障害対応が必要な月は保守に、安定している月は開発に工数を振り替える。どちらの月も費用がムダになりません。

FUNBREWでは、スタンダードプラン(月額10万円〜)で月5時間、プレミアムプラン(月額30万円〜)で月30時間の工数を含んでいます(各プランの詳細はこちら)。安定稼働月はこの工数をそのまま機能開発に充填できます。「保守費用がムダ」という悩みを根本から解消するモデルです。サービス全体の概要は保守サービスページでご確認ください。

保守会社の選び方と比較基準

保守会社を選ぶ際は、費用だけでなく以下の観点で比較しましょう。

比較項目大手SIer中小Web会社フリーランス
月額費用20万円〜3万〜30万円安価
対応スピード数日〜1週間当日〜翌営業日個人に依存
開発者=保守担当ほぼなし会社による本人のみ
安定月の開発充填なし会社によるなし
長期安定性高い中程度廃業リスク

「費用が安い」だけで選ぶと、対応の遅さやコミュニケーションコストで結果的に高くつくケースは少なくありません。内製と外注のコスパ判断基準も参考にしてください。保守はシステムのライフサイクル全体に関わるため、長期的なパートナーシップとして考えることが重要です。

保守費用が高いと感じたときの見直しポイント

現在の保守費用に疑問を感じたら、以下の3点を確認しましょう。コスト削減の具体的な方法は保守コスト削減5選でさらに詳しく整理しています。

対応範囲と実際の稼働を照合する

契約上の対応範囲と、実際に行われた作業内容を照合します。「月額10万円で月5時間」の契約なのに、実際には月2時間しか稼働していなければ、プランの見直しか充填型モデルへの切り替えを検討すべきです。

インシデント頻度を分析する

過去1年間の障害発生回数を確認しましょう。年1〜2回程度なら、より安いプランで十分かもしれません。逆に頻繁に障害が起きているなら、根本原因の対処(リファクタリングやインフラ改善)にコストをかけた方が長期的には安くなります。

他社との相見積もりを取る

保守会社の変更はハードルが高いと感じるかもしれませんが、定期的な相見積もりは重要です。現在の保守会社に「他社で○万円の提案をもらった」と伝えるだけで、条件が改善されるケースもあります。

なお、システム開発・保守の費用は小規模事業者持続化補助金の対象になる場合があります(2026年度申請締切:5月12日)。費用負担を抑えながら保守体制を強化したい方はご確認ください。

システム保守クラスター記事インデックス

本記事はシステム保守の全体像をまとめたピラー記事です。各テーマの詳細は以下の関連記事で深く解説しています。

テーマ記事
保守と運用の違い中小企業が知るべき基礎知識と外注のコツ
費用計算(IPA基準)IPA基準15〜20%の根拠と業種別相場一覧
サーバー保守の相場月額・年額・作業別の費用内訳
コスト削減品質を落とさず費用を最適化する5つの方法
契約の落とし穴「何もしてくれない」を防ぐ7チェック
契約形態の選び方月額固定・従量・ハイブリッド比較
セキュリティ放置リスク被害事例と今すぐできる対策
充填型保守モデル保守費用を開発投資に変える仕組み
FUNBREWのプラン月額10万円〜のプラン詳細
EOL/バージョン管理Laravel・WordPressのバージョン戦略
クラウド保守の費用AWS・GCP・Azureとオンプレ保守の費用構造比較
24/365監視の必要性判定業務影響度で判断する監視レベル4段階

まとめ

システム保守は「コスト」ではなく「投資」です。適切な保守体制があれば、障害リスクを最小化しながら、ビジネスの成長を支えるシステム改善を継続的に行えます。

特に、安定稼働月に保守費用を開発に充填できるモデルは、保守費用の価値を最大化する新しい選択肢です。「毎月保守費を払っているのに何もしてもらえていない」と感じている方は、一度保守契約の見直しを検討してみてください。

FUNBREWの保守サービスの詳細もご覧ください。保守に関するご相談はお問い合わせからお気軽にどうぞ。

よくある質問
システム保守の月額費用の相場はいくらですか?
システム保守の月額費用は、中小企業向けの小規模システムで月3万〜10万円、中規模システムで月10万〜30万円、大規模システムで月30万円以上が目安です。一般的にはシステム開発費用の15〜20%を年間保守費用の目安として計算します(例:開発費1,000万円なら年間150〜200万円)。
保守契約の最低期間はどのくらいですか?
多くのシステム保守会社では、最低契約期間は6ヶ月〜1年が一般的です。ただし、FUNBREWでは3ヶ月からの短期試用も相談可能で、まず実力を確かめてから本契約に移行いただくことができます。
他社が開発したシステムの保守も依頼できますか?
はい、対応可能です。既存システムのソースコードやインフラ構成を確認したうえで、現状の把握・リスク評価を行ってから保守契約に入ります。開発会社が廃業した・連絡が取れないなどの緊急の場合もご相談ください。
安定稼働月に保守費用を開発に充填するとはどういう意味ですか?
FUNBREWの保守プランでは、障害対応が発生しなかった月の保守費用を機能追加・改善開発の費用に充当できる仕組みを提供しています。これにより、月額固定費を「守りの保守」だけに使わず、「攻めの開発」に活かすことが可能です。
保守契約なしで都度依頼するのとどちらが安いですか?
短期的には都度依頼の方が安く見える場合がありますが、緊急障害時の対応費用は割増になることが多く、またシステムへの理解蓄積ができないため調査・対応に時間がかかります。中長期では月額固定の保守契約の方がコストコントロールしやすく、品質も安定します。
IPA基準の保守費用比率15〜20%とは何ですか?
IPA(情報処理推進機構)が公表している「ソフトウェア開発データ白書」では、システムの年間保守費用は開発費の15〜20%が目安とされています。この比率は経産省の調査でも類似した数値が示されており、見積もりや契約の際の参考値として業界標準的に使われています。
保守費用の比率はどう計算しますか?
年間保守費用 ÷ システム開発費 × 100 = 保守費用比率(%)という計算式で算出します。例えば開発費800万円のシステムで年間保守費120万円であれば、保守費用比率は15%です。IPA基準の15〜20%内であれば妥当な水準と判断できます。20%超の場合は内訳の見直しを検討してください。
サーバー保守費用の月額目安はいくらですか?
クラウドサーバー(AWS・GCPなど)の運用監視・保守費用は、小規模構成で月2万〜8万円、中規模で月8万〜20万円が目安です。自社オンプレサーバーの場合は、ハードウェア保守契約やOSパッチ適用・監視サービスを含めて月5万〜15万円が相場です。
保守費用を削減する方法はありますか?
保守費用を適正化する方法としては、①クラウド移行でインフラコストを変動費化する、②ノーコード・SaaS活用で改修コストを下げる、③保守内容を「必須対応」と「任意対応」に仕分けして優先度を明確にする、④保守会社を変更して相見積もりを取る、などがあります。ただし「安さ」だけで選ぶと対応品質が落ちるリスクがあるため、価格と実績のバランスで判断してください。
中小企業のシステム保守費用の適正比率は?
中小企業の場合、システム保守費用は年間売上の0.5〜2%、または開発費の15〜20%が適正範囲とされています。売上規模が小さい場合は固定費負担が重くなりやすいため、月額固定より「基本費用+作業費」の混合型契約が合っていることも多いです。FUNBREWでは規模に合わせた柔軟なプランを提案しています。
システム保守費用の内訳として何が含まれていますか?
一般的なシステム保守費用の内訳は、①定期監視・アラート対応、②OSやミドルウェアのセキュリティパッチ適用、③バックアップ管理、④軽微なバグ修正・改善対応、⑤月次レポート提供、などです。これ以外に障害対応費用・機能追加費用は別途見積もりとなることが多いため、契約時に「何が含まれているか」を明確に確認することが重要です。
システム保守に必要な人数はどのくらいですか?
IPAのデータによると、システム保守に必要な人数は開発に携わった人員の約20〜30%程度が目安とされています。ただし、保守範囲・システム規模・対応時間帯(24時間365日か、平日のみか)によって大きく変わります。中小企業が外部に保守委託する場合は、専任担当者1名相当+バックアップ体制が確保できているか確認しましょう。
保守費用の値上げを要求された場合、どう対応すればよいですか?
まず「値上げの根拠(人件費上昇率・作業量変化・インフラコスト変動の具体的な数値)」を書面で提示してもらい、合理的な理由かを確認します。理由が不明確・一方的な場合は交渉余地があります。相見積もりを取得して市場相場を把握した上で交渉すると効果的です。値下げが難しい場合は保守範囲の見直し(対応範囲を限定して費用を下げる)や、代替ベンダーへの乗り換えも選択肢になります。
複数のシステムをまとめて保守委託すると費用は下がりますか?
同一ベンダーに複数システムを一括委託することで、対象システムの習熟コスト分散・対応体制の共有化により10〜20%程度のボリュームディスカウントが見込める場合があります。ただし一括委託はベンダー依存(ロックイン)のリスクも生じるため、契約書に「移行支援義務」「ドキュメント・ソースコードの引き渡し条項」を明記しておくことを推奨します。
保守契約を中途解約する場合の注意点を教えてください
保守契約の中途解約では3点を確認します。①違約金・残期間費用の請求有無(契約書の解約条項を必ず確認)、②引き継ぎドキュメント(設計書・インフラ構成・パスワード)の納品義務の有無、③ソースコードおよびデータの所有権と返還手順です。余裕をもって3〜6ヶ月前に解約予告をするのが一般的です。次のベンダーへの移行期間を確保するためにも、解約決定後すぐに連絡することをおすすめします。

保守費用、適正ですか?

現在の保守契約の内容と費用を確認し、適正な費用感をお伝えします。

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