システム開発の支払いは、着手・中間・完了の3回に分けるのが基本です。開発会社が先に工数を持ち出す構造があるためで、着手金はそのための取り決めです。そして、途中で止まった案件は、よほどの意思がない限り再開されません。
「なぜ着手金が必要なのですか」「途中で一旦止めることはできますか」。どちらもよくいただく質問です。この記事では、FUNBREWが実際にどういう支払いの区切り方をしているか、その理由になっている開発の構造、そして一度止まった案件が実際どうなるのかを書きます。止めること自体を責める記事ではありません。止めるという判断が実質的に何を意味するかを、先に知っておいていただくための記事です。
支払いは、着手・中間・完了の3回に分けている
FUNBREWでは基本的に着手金をいただいています。多くの場合、支払いを着手・中間・完了の3回に分け、フェーズごとにお支払いいただく形です。
なぜ先に払う必要があるのか
システム開発は、開発会社が大きく工数を先に持ち出すところから始まる構造になっています。設計をして、作って、動く状態になって初めて成果物が見える。その間ずっと人が動いており、費用は先に発生しています。完成してから一括でお支払いいただく形にすると、その期間の負担をすべて開発会社が抱えることになります。
着手金は、発注側を縛るためのものではありません。開発会社が息切れせずに最後まで走るための取り決めであり、それをご理解いただいたうえでお願いしています。特に規模の小さい開発会社にとって、ここは死活に関わります。
3分割にすると、発注側にも見通しが立つ
支払いをフェーズで区切ることには、発注側にとっての利点もあります。支払いのタイミングが、進捗の節目とそろうためです。中間の支払いが発生する時点では、何かしら動くものを確認できる状態になっているのが自然な形です。「お金だけ先に出ていって、何も見えない」という状況を避ける意味でも、区切りがあること自体は発注側の側に立った仕組みです。途中経過を見せることの意味は納品後に「思っていたのと違う」と言われないためににも書きました。
途中で止まった案件は、その後どうなるか
ここが、この記事でいちばんお伝えしたい部分です。
よほどの意思がない限り、再開されない
確認待ち、素材待ち、社内調整待ち。理由はさまざまですが、いったん止まったプロジェクトは、お客様側によほどの意思がない限り、ほとんど再開されません。「落ち着いたら再開しましょう」と言って止まった案件が、そのまま終わるというのが実際に起きていることです。
止まると何が起きるのか。関係者の頭からプロジェクトが消え、社内の優先順位が下がり、担当者の関心が別の業務へ移ります。再開するには、止まったときと同じだけのエネルギーをもう一度かき集める必要があります。それができる会社は多くありません。
だから「一旦止める」は、思っているより重い判断
発注側からすると、「一旦止める」は延期に見えます。しかし実態としては、中止に近い判断になりやすい、ということです。すでに支払った着手金や中間金は、その時点までの作業に対するものですから、止めた場合は成果物が中途半端な形で残ります。
もし進行中に迷いが生じた場合は、止める前にご相談ください。範囲を縮めて完成させるという選択肢があります。機能を削って、動く状態まで持っていってから次を考える方が、完全に止めるより回復可能です。優先順位をつけて削る考え方は「これは追加費用です」と言われるのはどこからかで扱っています。
止めないために、発注前に準備できること
止まる原因の多くは、開発が始まってから社内の調整が必要になることです。着手前に次の点が見えていると、途中で止まる確率が下がります。
- 社内の決裁の道筋 —— 誰が最終的に判断するのか。担当者の一存で進められる範囲はどこまでか。
- 提供が必要なもの —— 原稿、画像、既存データ、アカウント情報など、開発側が待つことになるものを事前に洗い出しておく。
- 予算と納期の見当 —— 内容が固まっていなくても構いませんが、この二つの目安だけは持っておいていただけると、途中で立ち止まる回数が減ります。
何をどう伝えれば相談がスムーズかは開発の相談メールに何を書けば話が早いか、小規模な依頼で何を取り交わすかは小規模なシステム開発で契約書は必要かをご覧ください。
まとめ
システム開発の支払いを着手・中間・完了の3回に分けているのは、開発会社が工数を先に持ち出す構造があるからです。着手金は発注側を縛るためのものではなく、最後まで走り切るための取り決めです。同時に、支払いの区切りが進捗の節目とそろうため、発注側にとっても見通しが立ちます。
そして、途中で止まった案件はよほどの意思がない限り再開されません。「一旦止める」は延期ではなく中止に近い判断になりやすい、というのが実際です。迷いが出たときは、止める前に範囲を縮めて完成させる道がないかをご相談いただくのが、いちばん損の少ない進め方です。
進め方や支払いの区切りについてのご相談も承ります。お問い合わせよりご連絡ください。
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