- RFP(提案依頼書)とは何か、なぜ必要なのか
- RFPに記載すべき10の項目
- RFPを書くときの5つのコツ
- よくある3つの失敗パターンと防ぎ方
【2026年版】RFP(提案依頼書)の書き方ガイド
システム開発を外注する際、「何をどう伝えればいいかわからない」と悩む方は多いのではないでしょうか。
開発会社に要望をうまく伝えられないと、見積もり金額がバラバラになったり、完成したシステムが期待と違ったりするトラブルにつながります。
そんな問題を防ぐのがRFP(Request for Proposal=提案依頼書)です。この記事では、RFPの基本から具体的な書き方、よくある失敗パターンまでを解説します。
RFP(提案依頼書)とは何か
RFPとは、システム開発を依頼する際に開発会社に渡す「要望書」のことです。自社が実現したいことや条件を文書にまとめ、複数の開発会社に同じ情報を提示して提案を求めます。
RFPを作る目的
- 要件の整理 — 自社が何を求めているかを言語化し、社内の認識を統一する
- 公平な比較 — 複数社に同じ条件で提案を依頼することで、提案内容を正しく比較できる
- 認識のずれを防ぐ — 口頭のやり取りだけでは伝わらない細かい要件を文書化する
- トラブル防止 — 「言った・言わない」の問題を減らし、契約後のトラブルを未然に防ぐ
RFPは誰が書くべきか
RFPは発注者側(お客様)が作成するのが基本です。ただし、IT部門がない中小企業では、すべてを自社だけで書く必要はありません。
信頼できる開発会社やITコンサルタントに相談しながら一緒に作るケースも一般的です。大切なのは「何を実現したいか」という目的と業務課題を自社でしっかり整理しておくことです。
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RFPという言葉自体、聞き慣れない方も多いと思います。しかし、複数の開発会社から提案をもらう際には必須と言えるアイテムです。
もし書き方がわからない場合は、RFPの作成自体もご相談に乗っています。費用はもちろんかかりませんし、ご相談いただいたからといって弊社に発注いただく必要もありません。お気軽にお声がけください。
RFPに記載すべき10の項目
以下の項目を網羅すれば、開発会社が適切な提案を作成できるRFPになります。すべてを詳細に書く必要はなく、わかる範囲で構いません。
1. プロジェクトの背景と目的
なぜシステムを作るのか、どんな課題を解決したいのかを記載します。背景がわかると、開発会社はより的確な提案ができるようになります。
記載例
- 現在の業務フロー(手作業でExcel管理している等)
- 抱えている課題(月末の集計に3日かかる等)
- システム導入で達成したいゴール(集計作業を1時間以内に短縮等)
2. 対象業務の範囲
どの業務をシステム化するのかを明確にします。「すべて」と書くのではなく、具体的な業務名や部署を記載しましょう。
3. 必要な機能の一覧
欲しい機能をリストアップします。このとき、「必須機能」と「あれば嬉しい機能」を分けておくと、開発会社が予算に応じた提案をしやすくなります。
| 優先度 | 機能名 | 概要 |
|---|---|---|
| 必須 | 顧客管理 | 顧客情報の登録・検索・編集 |
| 必須 | 見積書作成 | テンプレートからの見積書生成・PDF出力 |
| 希望 | ダッシュボード | 売上・案件状況のグラフ表示 |
| 希望 | メール連携 | 顧客へのメール送信・履歴管理 |
4. 非機能要件
機能以外の技術的な要件を記載します。わからない項目は「提案に含めてください」と書いても問題ありません。
- 利用人数 — 同時に何人が使うか
- 稼働時間 — 24時間365日か、営業時間内のみか
- セキュリティ — 個人情報を扱うか、社外からアクセスするか
- パフォーマンス — レスポンス時間の目安
- バックアップ — データ保全の要件
5. 現行システムの情報
既存システムがある場合は、そのシステムに関する情報を記載します。リプレースの場合は特に重要です。
- 現行システムの名称・バージョン
- 利用しているデータベースやサーバー環境
- データ移行の要否と対象データの量
- 現行システムで不満な点
6. 予算
概算でも構わないので予算感を記載しましょう。予算を伝えることに抵抗がある方もいますが、予算がわからないと開発会社は適切な提案ができません。
「500万円以内」「1,000万円程度」のように幅を持たせた書き方でも十分です。システム開発の費用相場を参考に、自社の予算感を整理しておきましょう。
7. スケジュール
いつまでにシステムを稼働させたいかを記載します。希望日だけでなく、必達の期日がある場合はその理由も添えましょう。
- 提案書の提出期限
- 開発開始の希望時期
- テスト開始の希望時期
- 本番稼働の期日
8. 開発手法の希望
ウォーターフォールやアジャイルなどの開発手法に希望がある場合は記載します。特にこだわりがなければ「提案に含めてください」で構いません。
9. 保守・運用の要件
システム稼働後の保守・運用について希望する内容を記載します。
- 障害対応の体制(平日のみか、24時間対応か)
- 定期的なアップデートの頻度
- 問い合わせ対応の方法(メール、電話、チャット等)
- 将来的な保守の引き継ぎを想定するか
10. 提案書に含めてほしい内容
開発会社からの提案書に何を含めてほしいかを明記します。これを書いておくと、各社の提案フォーマットが揃い、比較がしやすくなります。
- 開発体制(担当者の経歴・人数)
- 開発手法と工程表
- 見積もり内訳
- 類似案件の実績
- 保守・運用の体制と費用
RFPを書くときの5つのコツ
1. 「How」より「What」を書く
RFPでよくある間違いは、技術的な実現方法(How)まで指定してしまうことです。「Reactで作ってください」ではなく、「スマートフォンでも快適に操作できるようにしてください」と書きましょう。技術的な判断は開発会社のプロに任せた方が良い結果になります。
2. 業務フロー図を添付する
文章だけでは伝わりにくい業務の流れは、簡単なフロー図を添付すると効果的です。PowerPointやExcelの図で十分です。
3. 完璧を目指さない
初めてRFPを書く場合、完璧な文書を目指すとなかなか着手できません。「6割の完成度」で一度開発会社に見せて、フィードバックをもらいながら詰めていくアプローチの方が現実的です。
4. 社内の関係者と認識を合わせる
RFPを作成したら、システムを使う現場の担当者にも確認してもらいましょう。経営層が考える要件と現場が求める機能が食い違っていることは珍しくありません。
5. 優先順位を明示する
すべての要件が「必須」になっていると、開発会社は費用を抑える提案ができません。「なくても運用でカバーできる機能」を明確にしておくと、現実的な提案を受けやすくなります。
RFPでよくある3つの失敗パターン
失敗1: 要件が抽象的すぎる
「使いやすいシステムを作ってください」のような曖昧な記述では、開発会社によって解釈がまったく異なります。「検索結果が3秒以内に表示される」「スマートフォンでも閲覧できる」のように、具体的な基準を示しましょう。
失敗2: 予算を伝えない
予算を伝えないと、開発会社は「念のため全部入り」の高額な提案を出すか、逆に最低限の機能しか提案しないかの両極端になりがちです。予算感を共有した方が、お互いにとって建設的な提案になります。
失敗3: 現場の意見を聞かない
経営層だけで決めたRFPは、現場の実態と乖離した要件が含まれていることがあります。実際にシステムを使う担当者にヒアリングした上で作成しましょう。
どの失敗パターンも、事前の準備と関係者とのコミュニケーションで防ぐことができます。
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まとめ
RFPは、システム開発を成功に導くための「設計図」です。
- 背景・目的・機能・予算・スケジュールの5つを柱にする
- 「How」ではなく「What」を書く
- 完璧を目指さず、まず6割の完成度で相談する
- 社内関係者との認識合わせを忘れない
開発会社を選ぶときにも、しっかりしたRFPがあると各社の提案を正しく比較でき、最適なパートナーを見つけやすくなります。
「RFPを書いてみたいけれど、どこから手をつけたらいいかわからない」という方は、お問い合わせからご相談ください。FUNBREWでは要件整理の段階からお手伝いしています。
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