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GmailのSMTP認証エラー535-5.7.8の解決方法|アプリパスワード設定ガイド

2026年5月3日 約6分で読めます
この記事でわかること
  • 「535-5.7.8 Username and Password not accepted」エラーの原因
  • アプリパスワードの発行手順(Googleアカウント設定)
  • Laravel・WordPress・PHPMailerへの設定方法
  • 2025年以降のGmail認証の変更点(OAuth2移行の動向)
  • 解決しない場合の追加チェックポイント

エラーの原因:Googleの認証ポリシー変更

「535-5.7.8 Username and Password not accepted」というエラーは、Gmail SMTPでのパスワード認証が失敗しているときに表示されます。2022年以降、Googleはセキュリティ強化のため「安全性の低いアプリのアクセス」(基本認証)のサポートを段階的に廃止しており、現在はGoogleアカウントのパスワードを直接SMTP設定に使用することはできません。

エラーが出る主な理由:

  • Googleアカウントの通常パスワードをSMTP認証に使っている
  • アプリパスワードを設定しているが2段階認証が無効になっている
  • アプリパスワードを使っているが入力時に余分なスペースが入っている
  • SMTPポートまたはSSL/TLS設定が誤っている

解決策はシンプルです。Googleアカウントで「2段階認証」を有効にし、「アプリパスワード」を発行してSMTP設定に使うだけです。

2025年3月以降、Google WorkspaceではデフォルトでSMTPの基本認証が無効化されています。個人のGmailアカウントでもアプリパスワードなしの基本認証は使えません。「以前は動いていたのに突然エラーが出た」という場合も、Googleのポリシー変更が原因であるケースがほとんどです。

Step 1: Googleアカウントで2段階認証を有効にする

アプリパスワードは「2段階認証が有効なアカウント」でのみ発行できます。すでに2段階認証を設定済みの場合はStep 2に進んでください。

  1. Google アカウントのセキュリティページにアクセス
  2. 「Googleへのログイン」セクションにある「2段階認証プロセス」をクリック
  3. 「使ってみる」をクリックして画面の指示に従い設定を完了
  4. SMS・認証アプリ・セキュリティキーのいずれかで認証手段を設定

2段階認証の設定後、すぐにStep 2でアプリパスワードを発行できます。

Step 2: アプリパスワードを発行する

  1. Googleアカウントのセキュリティページを開く
  2. 「Googleへのログイン」セクションの「アプリ パスワード」をクリック
  3. (項目が見当たらない場合: 2段階認証が有効になっているか再確認。検索欄に「アプリパスワード」と入力する方法もあります)
  4. 「アプリを選択」から「その他(名前を入力)」を選び、わかりやすい名前を入力(例: 「Laravel本番」「WordPressサイト名」)
  5. 「生成」をクリック
  6. 画面に表示される16文字のパスワードをコピーする
SMTP設定項目
SMTPサーバーsmtp.gmail.com
ポート(SSL/TLS)465
ポート(STARTTLS)587
ユーザー名Gmailアドレス(例: your@gmail.com)
パスワード発行したアプリパスワード(16文字)

注意:アプリパスワードは発行時に1度しか表示されません。必ずコピーして安全な場所に保管してください。紛失した場合は新しいアプリパスワードを発行し直す必要があります。

Step 3: 各フレームワーク・ツールへの設定方法

Laravel(.env設定)

Laravelの場合、.envファイルに以下のように設定します:

MAIL_MAILER=smtp
MAIL_HOST=smtp.gmail.com
MAIL_PORT=587
MAIL_USERNAME=your@gmail.com
MAIL_PASSWORD=発行したアプリパスワード(16文字、スペースなし)
MAIL_ENCRYPTION=tls
MAIL_FROM_ADDRESS=your@gmail.com
MAIL_FROM_NAME="サービス名"

設定後、php artisan config:clearでキャッシュをクリアしてください。動作確認はphp artisan tinkerで以下を実行:

Mail::raw('テスト送信', function($m) { $m->to('test@example.com')->subject('テスト'); });

WordPress(WP Mail SMTP プラグイン)

  1. 「WP Mail SMTP」プラグインをインストール・有効化
  2. 設定 → WP Mail SMTP → 設定
  3. 「メーラー」で「その他のSMTP」を選択
  4. SMTPホスト: smtp.gmail.com、ポート: 587、暗号化: TLS
  5. SMTPユーザー名: Gmailアドレス
  6. SMTPパスワード: アプリパスワード(16文字)
  7. 「設定を保存」後、「メールテスト」タブで動作確認

PHPMailer

use PHPMailer\PHPMailer\PHPMailer;
use PHPMailer\PHPMailer\SMTP;

$mail = new PHPMailer(true);
$mail->isSMTP();
$mail->Host       = 'smtp.gmail.com';
$mail->SMTPAuth   = true;
$mail->Username   = 'your@gmail.com';
$mail->Password   = 'アプリパスワード16文字';
$mail->SMTPSecure = PHPMailer::ENCRYPTION_STARTTLS;
$mail->Port       = 587;

それでも解決しない場合のチェックポイント

アプリパスワードを設定してもエラーが続く場合、以下を順番に確認してください。

確認項目対処方法
パスワードにスペースが混入しているアプリパスワードは表示時にスペース区切りされるが、実際は16文字の連続した文字列。スペースを除いてコピーする
ポート番号が間違っているSSL/TLSなら465、STARTTLSなら587。混在させない
送信元アドレスとSMTPユーザー名が違うMAIL_FROM_ADDRESSとMAIL_USERNAMEは同じGmailアドレスにする
Google Workspaceで使っているWorkspace管理者がSMTP認証を無効化している場合あり。管理コンソールで「SMTPリレー」設定を確認
サーバー側のアウトバウンドポートが塞がれているレンタルサーバーによっては25/465/587番ポートが制限されている。ホスティング会社に確認
本番環境でGmailのSMTPを使うことは手軽ですが、1日あたりの送信上限が500通(Google Workspace は2,000通)という制限があります。メール配信の規模が大きくなってきたら、Amazon SES・SendGrid・MailgunなどのトランザクションメールサービスへのSMTPリレー移行を検討することをおすすめします。コストも月数千円から始められるものが多く、送信ログの管理も容易です。

2025年以降の認証動向:OAuth2への移行

Googleは長期的にはアプリパスワードよりもOAuth2認証を推奨しています。2025年3月にGoogle WorkspaceでSMTP基本認証がデフォルト無効化されたように、今後アプリパスワードのサポートが縮小される可能性もあります。

現時点では個人のGmailアカウントでアプリパスワードは引き続き利用できますが、業務用途では以下の選択肢も視野に入れることをおすすめします:

  • OAuth2認証への移行:Google APIクライアントライブラリを使った認証(PHPMailer等でサポート済み)
  • SMTPリレーサービスの利用:SendGrid・Amazon SESなど(送信制限なし・配信ログ管理が容易)
  • Google Workspace SMTP中継:Workspace管理者がSMTP中継を有効化して使う方法

まとめ

「535-5.7.8 Username and Password not accepted」エラーの解決手順は以下の通りです:

  1. Googleアカウントで2段階認証を有効化
  2. アプリパスワードを発行(16文字、スペースなし)
  3. SMTPホスト: smtp.gmail.com、ポート: 587(STARTTLS)または465(SSL/TLS)
  4. ユーザー名に完全なGmailアドレス、パスワードにアプリパスワードを設定

それでも解決しない場合は、パスワードへのスペース混入・ポート設定の誤り・サーバー側のポート制限を順番に確認してください。

よくある質問
アプリパスワードの設定画面が表示されない場合はどうすればいいですか?
アプリパスワードは「2段階認証が有効なアカウント」のみで発行できます。Googleアカウントのセキュリティページ(myaccount.google.com/security)で2段階認証が有効になっているか確認してください。有効になっているのに表示されない場合は、Googleアカウントの検索欄に「アプリパスワード」と入力して直接アクセスする方法もあります。
アプリパスワードを設定してもまだ535エラーが出ます。
最も多い原因はパスワードへのスペース混入です。Googleのアプリパスワード発行画面では「xxxx xxxx xxxx xxxx」とスペース区切りで表示されますが、実際に使用するのはスペースなしの16文字です。コピー後にスペースを削除して再設定してください。次に確認するのはSMTPポートと暗号化設定の組み合わせです。587番ポートを使う場合はSTARTTLS(TLS)、465番ポートの場合はSSL/TLSに設定します。
Google Workspaceのアカウントでは設定方法が違いますか?
Google WorkspaceではSMTP基本認証がデフォルトで無効化されています。Workspace管理者がGoogle管理コンソールからSMTP認証を有効化するか、「SMTPリレー」サービスを設定する必要があります。個人のGmailアカウントとは異なるため、Workspace管理者に確認してください。
Laravelで設定したあとにキャッシュクリアは必要ですか?
はい、Laravelでは.envファイルを変更した後に「php artisan config:clear」を実行してキャッシュをクリアする必要があります。本番環境では「php artisan config:cache」も実行して設定ファイルをキャッシュし直すことをおすすめします。
Gmailのアプリパスワードを使った送信には上限はありますか?
個人のGmailアカウントでは1日あたり500通、Google Workspaceでは2,000通の送信上限があります。大量のメール配信が必要な場合はAmazon SES・SendGrid・Mailgunなどのトランザクションメールサービスへの移行を検討してください。

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