ファンブリューの金井です。
システム開発の現場において、「どの技術を選ぶか」は、お客様にとっても私たち開発会社にとっても非常に重要な判断になります。コスト・スピード・柔軟性・将来性、そのいずれにも直結する選定です。
本記事では、なぜ私たちファンブリューがPHPとLaravelという技術スタックを今も採用し続けているのか、その理由を率直にお伝えしたいと思います。特に、中小企業や地域企業のIT化を支援する現場において、これらの技術が果たす役割は非常に大きなものです。
「レガシー」のその先にある”強み”、PHPという選択
「PHP」と聞くと、技術的に詳しい方の中には、「古い言語では?」というイメージを持たれることもあるかもしれません。確かに、1995年に登場して以来、四半世紀以上にわたって使われ続けている技術です。
ですが、こうした「歴史の長さ」は、同時に資産の多さを意味します。
- ドキュメントの充実度
- Stack Overflowなどでのナレッジの蓄積
- プラグイン・ライブラリの豊富さ
- 多くの開発者が扱えるという人材面の安心感
これらは、新しい技術にはなかなか得られない時間が育てた武器です。
また、PHPはサーバーサイドのWeb開発に特化した言語として設計されており、ブラウザとサーバー間の通信やデータベースとのやり取りといった、Webアプリケーションの基本機能に非常に強い。そのため「大規模すぎないけれど、実務にしっかり耐えるシステムを早く・確実に立ち上げたい」という案件には最適なのです。
WordPressの存在が示す、PHPの”現実的な強み”
さらにPHPの強さを語る上で外せないのが、WordPressの存在です。世界中のWebサイトの約40%がWordPressで作られているとも言われ、そのエンジンにはPHPが使われています。
つまり、
「日本全国の中小企業のWebサイトの多くが、すでにPHPベースで構築されている」 という事実があります。
この事実が意味するのは、次のような現場感覚です。
- 既存のWordPressに追加でシステムを組み込みたい
- 運用中のPHPアプリを改修・拡張したい
- Web制作会社とスムーズに連携したい
こうしたニーズに応えられるのが、PHPを採用している大きな強みです。
新しい技術に飛びつくことも選択肢の一つではありますが、「業務の延長にある現実的な開発」にこそ、PHPはフィットするのです。
Laravel、”枯れた技術”に宿る、未来志向の進化
とはいえ、PHPだけではモダンな開発体験を実現するには少々心許ない部分もあります。そこで登場するのが、Laravelというフレームワークです。
Laravelは2011年に登場し、すでに10年以上が経過しています。しかし驚くべきことに、いまだに世界的に支持され、年々進化し続けている数少ないPHPフレームワークの一つです。
Laravelの魅力:
- モダンなアーキテクチャ(MVC構造)
- Eloquent ORMによる柔軟なDB操作
- マイグレーション・シーディング・テストの標準搭載
- フロントエンドとの親和性(Inertia.jsやLivewireなど)
- コミュニティが活発で、情報が常に更新されている
Laravelを使うことで、PHPの安定性と、React/Vueなどの最新技術との橋渡しが可能になります。中小企業向けの業務システムから、大規模なBtoBプラットフォームまで、幅広い開発ニーズに対応できる拡張性と柔軟性があります。
中小企業だからこそ、「Laravelの思想」が刺さる
Laravelの設計思想には、「現場の開発者の幸せを追求する」という明確な哲学があります。これは、限られた人数・予算の中でプロジェクトを推進する中小企業の開発現場にこそフィットします。
具体的には、
- 小さな機能からコツコツ作れる
- 環境構築がしやすく、学習コストが低い
- デバッグがしやすく、保守性が高い
- テストコードやCI/CDパイプラインも組み込みやすい
といった特徴があり、チーム開発の平準化にもつながります。
私たちファンブリューでは、Laravelを活用して、新卒エンジニアでも一定水準のコードが書けるような体制づくりを意識しています。結果として、開発品質の安定と、お客様への納品スピードの両立が実現できています。
他技術との比較 流行と実用の狭間で
もちろん、他にも魅力的な選択肢はたくさんあります。
- Python+Django:データ処理やAI活用に強い
- Node.js+Express:リアルタイム性に優れる
- Ruby on Rails:開発初速が速い
- Go:高負荷対応に強い
ただ、どれも一長一短があり、「案件によっては使いづらい」という状況も多く見受けられます。特に、保守運用フェーズや人的リソースの補填のしやすさという観点では、Laravelのような「枯れていて、なおかつ現役」のフレームワークが非常に頼もしい存在です。
実際のプロジェクト事例から
例えば、ある地方の製造業のお客様からは、以下のような要望がありました。
「紙の受発注処理を、業務システムに置き換えたい。でも現場スタッフはPCに不慣れ。コストも抑えたい」
このようなケースでは、Laravelでシンプルで直感的なUIの業務管理システムを構築しました。PHPのシンプルな構文とLaravelのコンポーネント指向が奏功し、運用開始から1年が経ってもトラブルなく稼働し続けています。
しかも、今後の追加開発にも柔軟に対応できる拡張性を備えており、まさに「堅実で進化可能な技術選定」の成果といえます。
まとめ “地に足のついた技術”を、お客様の味方に
システム開発において「どの技術を使うか」は、単なる流行や技術者の好みで決めるべきではありません。
私たちファンブリューは、「現場の課題に向き合い、成果に繋げるための技術」を選びます。
- PHPの安定性と親和性
- Laravelの進化性と実用性
- 中小企業との相性の良さ
これらを理由に、私たちはPHPとLaravelを主軸に開発を続けています。
ファンブリューでは神奈川県藤沢市を拠点に、全国各地のシステム開発を請け負っております。
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