FUNBREWの金井です。
初めて会社員からフリーランスになろうと思った時、ちゃんと生活していけるのだろうかと、とても悩んだ記憶があります。
正社員からフリーに転向するのは大変勇気が要ります。
今までエンジニアリングに集中していればよかったことが、フリーになった途端、営業や経理のことまで考えないといけなくなります。
特に、ずっと技術に向き合ってきた人であれば、営業活動は未知の世界でしょう。
今回はそんなフリーランスに大切な、メンタルの話について書いてみます。
ITエンジニアのフリーランスの働き方を知っておく
現場常駐がメイン
メンタルのお話をする前に、ITエンジニアのフリーランスの働き方について知っておく必要があります。
ITエンジニアのフリーランスには、主に二種類の働き方があります。
一つはお客さんと直接やりとりをして、システムを開発して納品するようなパターン。
これはウェブ制作などをやっている方に多く、納品することで収入を得る方法です。
もう一つはエージェントなどを通して案件を紹介してもらい、月単価でプロジェクトのメンバーとして働く方法。
世間で言うフリーランスは前者のイメージが強く、しかし、IT業界では後者のフリーランスが一般的です。
コロナ禍によってテレワークが浸透したのもあり、必ずしも現場常駐とは限りませんが、プロジェクトメンバーの一人として仕事をするという形式は変わっていません。
特に、正社員時代にSESの会社に勤めていた人は、フリーに転向しても働き方は変わらないと感じるでしょう。
ITフリーランスにとっての仕事がなくなるの意味
エンジニアの「仕事が無い」は現場に入れないと同義
おそらく、世の中のフリーランスの多くの悩みは仕事がないことでしょう。
それに比べてITのフリーランスは、東京近辺にはたくさんの案件があるのでほとんど困ることはありません。
日本のIT企業は東京に一極集中であり、首都圏へアクセスできれば大きなアドバンテージになります。
またコロナ禍によるテレワークの普及もあり、地方のエンジニアでも東京の案件に参画がしやすくなりました。
そのことを踏まえると、ITのフリーランスは十分に仕事があるといえます。
それでは、なぜ多くのエンジニアがフリーランスになることに不安を感じるのでしょうか。
それは、仕事があっても現場に入れるかどうかは能力次第だからです。
フリーのエンジニアにとって仕事がなくなるということは、「現場に入ることができない」と等しい意味になります。
自分を磨き続ける強い意志が必須
仕事はたくさんあり、現場に入れるかどうかはエンジニアさんの能力次第だと話をしました。
能力と言っても、スキルシートで見れる経歴だけでなく、うまくコミュニケーションが取れるか、勤怠は悪くないかなど、さまざまな要素を含みます。
SESの会社に勤めていたなら、自社の営業さんが頑張ってエンジニアの後押しをしてくれたかもしれません。
案件を紹介してくれるエージェントがどこまで協力をしてくれるかは、担当者との良好な関係を築けるかによっても変わってきます。
営業の支援を受けられるかどうかはエンジニアさん次第であり、案件に入れるかどうかもエンジニアさんのスキル次第ということです。
フリーのエンジニアに求められるメンタルとは、技術的なスキルアップはもちろんのこと、自分自身の総合力を高めていく強い意志が必要ということになります。
苦手なことに向き合う覚悟
「事務作業が苦手」は通用しない
エンジニアの仕事をしていると、新しい技術やその詳細ばかりに目が行ってしまい、ビジネスで大切な資料の作成や契約書、見積、請求書などの事務処理が苦手なことがあります。
単純に「興味がなさすぎて」というのが、多くのエンジニアの意見だと思っていますが、フリーになったからには通用しなくなります。
エージェントを通して仕事をもらうにしても、必ず契約書を結びます。
フリーランスは個人事業主なので、確定申告も必須です。
事務作業を自分自身でやらないといけないことは覚えておかなければなりません。
もちろん、税理士さんなど専門家にお願いしても構いません。
当然ですが、「専門家を探し、お願いすると決めて、お金を払う」という一連の流れだけは、必ず自分でやる必要があります。
興味がなくてもやるというメンタルが大事になってきます。
人付き合いをすることが今後の仕事を楽にする
フリーのエンジニアは大体がエージェント経由で仕事を行います。
ただし、登録しているエージェントやタイミングによっては、自分のスキルとマッチしない案件しか抱えてないこともあります。
大体は複数のエージェントに登録をしておくのですが、それでも良い案件に当たれるとは限りません。
そんな時にエンジニア同士のツテがあると、案件を紹介してもらえたりすることがあります。
結局は本人にどれだけ技術力があったとしても、案件にあたれなければ意味がありません。
案件に当たれるかどうかは、自分の関わりの人を増やしていく以外にはありません。
たとえ苦手であっても、顔を広げておく、エンジニアのコミュニティに顔を出しておく、といつか自分を救う時が来るかもしれません。
これはある種の営業とも言えるかもしれません。
最悪の状況になっても大丈夫だと理解する
障害対応訓練をしておく
物騒なことを言いますが、自分にマッチする案件がなくて仕事ができなくても、それで飢えて死んだりすることはないでしょう。
生活保護という手段もありますし、まずは正社員に戻るということもできます。
案件が見つからないことはフリーランスエンジニアとってよくあることですから、当事者になったときに「最悪、〇〇をすれば大丈夫」と思えるマインドを持っておくことは、心を安定させるために非常に大事です。
エンジニア的にいうと、これは障害対応訓練のようなものです。
仕事がなくなるという不安に襲われないように、時折、極端な最悪ケースを考えておくのは大事です。
習うより慣れるの精神で飛び込んでみる
情報として提供できることはいくつかありますが、結局は体験してみないとわからないことがほとんどです。
例えば、自分に自信がある人なら、案件に入れないという不安はないかもしれません。
でも、どこかで単価の頭打ちに悩むということもあるでしょう。
こればかりは人それぞれの悩みがあり、個別に解決していくしかありません。
今、正社員として働いてる人が、「このまま続けていてもメリットがないな」と思うなら、ぜひフリーに転向することをお勧めします。
先にも書いていますが、もし駄目だったら正社員に戻れますし、それも駄目だったら派遣やアルバイトもできるでしょう。
必要以上に不安になることはありません。
拙い文章ではありますが、ここまでお読みいただき、ありががとうございました。
ファンブリューではフリーランスになりたいエンジニアさんを支援しています。
現在こんなお悩みがあれば、ぜひ一度ご相談ください。
- 今現在のスキルでフリーランスになれるのか
- 住んでいる場所が地方だけれど大丈夫か
- どんなことを学べばフリーランスとして活躍できるか
- 近くにフリーランスの知り合いがいない
- 確定申告などの事務処理に不安がある
など、ざっくばらんにお話をさせていただきます。