ファンブリューの金井です。
システム開発を10年以上経験して気づいたこととして、お客様にとってシステム開発の依頼はかなりハードルが高いという課題があります。
まずは依頼をしようと思うと、やれ要件定義だ、詳細設計だ、受け入れテストだのといった行程があり、結局いろいろと考慮された結果、見積もりが安くなくて諦めるということがあります。
システム開発を長年やってきた当事者としては、しっかりやるとそれぐらいの費用が必要になるのはわかる、なのですが、果たして、それがお客様にとって良い提案なのかは疑問ではあります。
この記事では、システム開発を始めたい担当者が依頼をするにあたって、コストを抑えて依頼する方法ができるやり方を紹介したいと思います。
システム開発の費用は、ほとんどが人件費
まずはシステム開発の費用の内訳について、話をしておかなければなりません。
とは言っても構成は非常にシンプルで、システム開発の費用のほとんどが、システム開発会社の人件費として使われています。
見積もりにはシステム開発の専門家集団としてのサービス料が上乗せされるわけですが、その分、優秀なエンジニアを抱える開発会社はそれなりの人件費を支払っています。
システム開発の費用として、システムを支えるサーバー代なども多少は入ってはいますが、実際にはシステムを依頼する会社側持ちでの支払いであったり、開発会社がその費用を受け持ったとしても、開発費全体の大きなパーセンテージにはなりません。
つまり、システム開発会社の人件費を抑えることが、開発費を抑えることと言っても過言ではないのです。
システム開発には、大きく3つの工程がある
システム開発を依頼するときは、作りたいシステムの概要を開発会社に伝えて、見積もりをもらうことがほとんどでしょう。
この時にシステム開発会社は3つの工程を想定しながら見積もりを作成をしています。
要件定義・設計
要件定義という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、この工程は一言で言うと、どのようなシステムを作るかを決める作業になります。
一見簡単そうに見えますが、システム開発はトラブルしか起きないというほど何かしらの問題が起こる仕事であり、事前に考えられることを想定して、文書にして決め事をしておくことが、システム開発の成否を分けるとも言われています。
要件定義は非常に難しい作業で、技術の調査から、お客様との開発範囲での合意、サービスが成長した時のための対策なども考慮されて作られます。
この作業だけでも数十万円、数百万円という金額になることも珍しくなく、システムを依頼する会社にとっては受け入れ難いコストに感じられることもあるでしょう。
開発・構築
開発の工程はイメージがしやすいでしょう。
具体的にはエンジニアがプログラミングやサーバーの設定を行ったりなど、実際にシステムを作っていく作業になります。
これ以上の説明は不要でしょう。
テスト
出来上がったシステムをテストする段階です。
開発中も随時エンジニアがテストを行っていますが、最終的に全てのシステムを組み合わせたときに思い通りに動くかどうか、お客様の希望に沿った動きをするかをチェックします。
開発者にとっては一番緊張する工程であり、「あれだけテストしたのに」と思いながら出てくる不具合を修正しながら、またテストをして、という流れをを繰り返します。
ある程度、目に見える不具合がなくなったら、ようやくシステムを本番稼働させることができます。
システム開発のコストを抑えて依頼するには
さて、ここからが本題です。
システムを依頼する時に開発費を抑えるためには、開発会社の人件費を抑えることがポイントになります。
そのための方法をいくつかご紹介したいと思います。
自社のことをできるだけ話す
システム開発を依頼する企業様は、どこの会社でも使えるような汎用的なシステムでは解決できない、自社特有の課題を抱えていらっしゃいます。
その課題は当然のことながら、ネットで検索して見つかる一見のシステム開発会社は理解をしていません。
弊社もそのうちの一つですが、初めてお取引をさせていただく企業様の、まずは事業内容を伺うことから始まります。
お問い合わせをいただくと、何度か打ち合わせをしてお見積もりを出すことが一般的ですが、場合によっては打ち合わせをせずに「すぐに出してほしい」という企業様もいらっしゃいます。
ただここではっきり申し上げたいのは、1回、2回打ち合わせをしただけでお客様の業務が理解できるわけではないということです。
悔しいながら弊社の力不足もありますが、逆に言えば、御社の業務は、数回の打ち合わせで理解できるほど単純なのでしょうか?
このように質問すると、「いや、そんなことはない!」と言いたくなるでしょう。
少し煽るような文章になりましたが、本当は何度も何度も打ち合わせをしてからシステム開発を始めるのが理想的です。
つまり、システム会社はお客様の情報があればあるほど良質なシステム開発ができ、結果、コストを抑えた開発の提案も可能になります。
お手間ではありますが、ご依頼をされる際はどうか、できるだけ御社のお仕事を詳しく話してください。
ベテランのエンジニアは、お客様の何気ない会話の節々を拾うことで、そこから良い提案に繋げることができます。
一番コスパの良い機能を狙って開発をする
システムをご依頼される担当者様は、非常にアイデアマンでいらっしゃいます。
エンジニアの想像を簡単に超えるような素晴らしい発想をお持ちで、思わず「それで行きましょう!」と開発の方針が進むことも多々あります。
一方、予算やスケジュールが決まっている場合にはそうもいきません。
開発会社が「できない」と突っぱねる理由のほとんどが、コスト的な観点での話をしています。
システム開発会社の「できない」は費用が足りないか間に合わないかのどちらかが原因になっています。
その時に私たちがよく質問するのが、「どの機能を最初に作ると一番助かりますか?」ということを尋ねます。
ここを突き詰めていくことで不必要な開発がなくなりますし、最も実現したい機能にリソースを集中することができます。
システムを作ろうとした、本来の目的に立ち返る機会にもなります。
それでも尚、コストが課題になることはよくありますので、そこからはどうやってお客様のために実現するか、私たちの腕の見せ所であったりします。
お客様から色々とお話を伺いつつも、最終的に作るものについてはよく狙いを絞ることで、開発費を抑えて素早く開発することができるようになります。
時にはこだわりを捨てる
システム開発でも一般ユーザー様向けの開発の場合、デザインや機能をよく吟味することがあります。
社内で使う業務用システムであれば、昔ながらのグレーの色味であっても問題ないかもしれませんが、企業様のその先のお客様のためのシステムであればそうもいきません。
とはいえ、デザインに関しては開発に関わる全ての人の感性によって変わることもよくあります。
ここは少し厳しい話をしますが、デザインにこだわる場合は根拠が必要です。
例えば、視覚的な障害をお持ちのユーザー様向けへの配慮であれば、科学的な知見を持って見やすいデザインにしていく理由になり得ます。
新しいサービスを展開するために作っているシステムであれば、まずはユーザー様の好みを把握しないと、より良いデザインの定義は見えてきません。
このように、「これにこだわる費用対効果は何か」という問いかけを常にしていただくことで、より良いシステム開発ができるでしょう。
まとめ
システム開発にかかる費用の多くは人件費だとお伝えしました。
最後にまとめますと
- 開発会社が良い提案をできるように、できるだけ自社の情報を出していく
- 本当に解決したい課題を狙い撃ちして、必要な機能だけを依頼する
- こだわるときは「なぜそれを作るのか」を明確にし、時にはこだわりを捨てる
となります。
システム開発を依頼をされる際には、ぜひこれらのことも考慮してみていただければと思います。
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